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すぎた きゅうしん |
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A.理論編 B.実践編 C.心の教育 ◆校長室の窓から ◆リンク集 |
B−基礎学力はこうしてつける10.算数授業のパターン化・算数ノート指導法基礎教科である「算数」「国語」の授業の型を決めた取り組みは、 見せるための特別な授業ではなく、あくまで日常の授業の地道な改善を目指すものです 。日常の授業改善のためには、授業をパターン化することが効果的です。「習熟を徹底し教科書で教える算数指導」、「音読・暗唱を重視し、読み取る力をつける国語指導」がそれです。これらは、いずれも 「できる」を「分かる」より先にする授業の型 です。 学習内容にもよりますが、「できる」を「分かる」より先にする授業は多くの場合たいへん効果的です。例えば、かけ算九九の学習で、先に九九の暗唱を丸覚えさせてから後に九九の意味を教科書通りに教えると、どの子もよく「分かり」落ちこぼれが生じません。これを逆にすると、最初の意味の理解でつまずいてやる気をなくし、九九の暗唱にも取り組めない子供が出てしまいます。国語でも、音読・暗唱・視写・漢字などの反復学習を採り入れることで、どの子にも言葉や文字への感覚が育ちます。とりわけ、音読では意味の理解を早急に求めるのでなく、言葉そのものを繰り返し心に刻みつけてこそ、心の底に深く根ざした真に生きた言葉として育っていきます。 これらの授業によって、どの先生も子供たちに確実に力をつけることができます。また、子供たちにとっては、型が決まっているので見通しをもって学習ができます。この取り組みで、苦手だった算数と国語が好きになり子供たちが増え、算数と国語の学力は確実に上昇します。
「習熟を徹底し教科書で教える算数指導」
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3.6 m |
1.2 m |
5.4s |
] s |
3.6 × ] = 5.4 × 1.2
この関係は始めに説明するが、立式では横×立て÷斜めを使う
]の( 横 にある数字 ×縦 にある数字 ÷斜め にある数字 ) → 5.4×1.2÷3.6
式 5.4×1.2÷3.6=1.8 答え 1.8s
◎6年 速さの表し方
分速500 m のミニバイクが、4.5q進むのにかかる時間は何分間ですか※「田の字の解き方」
500 m |
4500 m |
1分間 |
] 分間 |
500 × ] = 4500 × 1
]の ( 横 にある数字 ×縦 にある数字 ÷斜め にある数字 ) → 1 × 4500 ÷ 500
式 4500 ÷ 500 = 9 答え 9分間
「田の字の解き方」のよさ
比例関係を使っているので、文章題の立式の際、多くの場合に活用できる。一旦、この方法を身に付ける
と文章題に対する苦手意識がなくなり得意になる。中学、高校でも活用できる。
どんな式になるか迷ったり、分からなかったりした時、この方法で立式できる。
立式が合っているか、この方法で確認できる。
●ノートを見ると勉強の出来、不出来が一目でわかる
ノートがぐちゃぐちゃな子供がよい成績を収めることはありません。それは、ノートが雑然としてい
れば、それだけミスが多くなからです。それ以上に、ノートを乱雑に書いているということは、ていね
いさや粘り強さに欠けているということです。勉強にはていねいさや粘り強さが必要とされます。です
から、ノートの乱雑な子どもはていねいさや粘り強さに欠けているので、よい成績が無理なのです。
逆に、ノートの乱雑な子どもが、ノートをきれいに書くようになると、成績がよくなったという実例
は数多くあります。
ですから、どの子にも「見やすくきれいなノート」づくりを指導することが重要なのです。
●見やすくきれいなノートをつくるポイント
@ミニ定規を使う
ミニ定規 ( 10〜15p ) を使うことに慣れることは基本中の基本です。それは、ていねいさの象
徴でもあります。ミニ定規は、有名附属小学校で学力向上の秘訣として伝承されていたものです。
ミニ定規を使えば、位取りがきちんと書けます。うっかりミスの多くは、位取りの間違いによる
もので、定規を使うようになると防ぐことができます。
実際に、ミニ定規を使うことに慣れてくると、ノートがきれいになり、ミスが激減してきます。
ミニ定規を使いこなすようになれば、それだけでテストの点数は確実に10点は上がると言われて
います。ミニ定規を使うことは、それほど優れた指導法なのです。
A問題と問題の間は2マス分あける
問題をぎっしり詰めて書く子供がいます。これも、ノートを見にくくし、ミスを犯しやすくする原因にな
ります。問題と問題の間はたっぷり余裕をとることが
見やすいノートをつくるポイントとなります。といっても、「すこしあけなさい」では、子供にはわかりませ
ん。具体的に「2マス」ということが大切です。これでノートは見違えるように見やすくきれいになります。
なお、下の行に移るときは、1行か2行あけます。
【書き方の例】
B間違ったら消しゴムで消さないで隣に書き直す
【書き方の例】
間違っても消さないで、その横に新しくやり直します。ですから消しゴムは使いません。勉強は間違った
ところこそ重要です。間違ったところを消しゴムで消して、正しい答えに書き直していたら、自分がどこを
どう間違ったのか、わからなくなってしまいます。ですから、答え合わせも消しゴムは使いません。
消しゴムを使うと汚くなるし、時間がかかります。隣に書いた方が早くてきれいです。
C補助計算は堂々と書く 。
補助計算とは、子どもがノートの隅に小さく書いて、すぐ消してしまうような計算のことです。
この補助計算を堂々と書くことで、間違いが少なくなります。また、どこで間違ったかも一目でわかるように
なります。
◎上記の4点以外のノートづくりのポイント
・ 日付、教科書のページ、題名、問題番号を書く 。
・ 文字や数字を罫線にふれるくらい大きく、はっきり書く 。
・ 答え合わせの赤丸は、閉じたきれいな◯を書く 。
・ 22行のノートを使う 。(1、2年生は14〜20行)
●算数ノートの見本