すぎた きゅうしん
杉田久信の “現場”
からの教育提言
 ≪基礎学力で教育再生≫

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校長室の窓から

「早寝・早起き・朝ごはん」で 脳を活性化し、子供を元気にしましょう

富山市立山室中部小学校 校長室通信        第2号  (平成17年5月31日)

ある調査によれば、朝起こしてもらっている小学生は7割以上で、学年が上がっても一人で起きる子供の割合は増えていないそうです。一人で起きられないのは夜寝るのが遅いからです。 本校でも朝から眠そうにしていたり、元気がなかったり、姿勢が悪かったりする子供が一部に見受けられます。朝、起きられなくて朝食を抜いてくる子もいます。しかし、 夜遅くまで起きていて睡眠不足になっているのは一部の子供だけの問題ではなく、多くの子供たちにも見られる傾向です。

睡眠時間を8〜9時間確保し、朝6時ごろに自分で起きるようにしましょう

子供には十分な睡眠時間が必要です。睡眠不足の子供に集中力や持続力はありません。また、 睡眠時間が不足すると、ホルモンの分泌や神経リズムが狂い、なんとなくだるい、怒りっぽく感情的になりやすい等の症状が出てきます。そして、気力や生命力すら弱くなってしまいます。こんな状態では学力の向上など期待できるはずがありません。学力づくり以前に、早寝・早起きの生活習慣を整えることこそ必要です。子供の心身の健康を考えると、低学年は夜9時までに、高学年でも10時には就寝し朝6時ごろに自分で起きることを習慣にしたいものです。まずは、 今より15分早く寝て、睡眠時間を増やしたらどうでしょうか 。これだけでも、随分元気に一日を過ごすことができると思います。 

 以下に示したのが、 広島県の基礎基本調査結果〔睡眠と学力の関係〕の資料です。

睡眠時間とテスト平均点の相関関係(広島県基礎基本調査より 小中学生)

 

5時間未満

5時間台

6時間台

7時間台

8時間台

9時間台

10 時間以上

国語

51.9点

61.8

66.1

69.9

70.8

70.3

64.7

算数

53.9点

63.8

69.8

73.9

74.1

73.8

67.7

この調査結果を見ると、 学力がつく睡眠時間は8時間から9時間の間 ということになります。また、5時間未満という睡眠不足の状況では、極端に成績が下がるということがわかります。

早起きすると元気になります

ところで、早起きはなぜ必要なのでしょうか。早起きすると、入ってくるエネルギーがまるで違うという説があります。朝日の光を浴びて、さわやかな朝の空気を吸えば確かに元気になりそうです。実際に、どん底の境遇に陥った人が、早寝・早起きで朝日の光を浴びることや毎日入浴すること、家の中の掃除や整理整頓にしっかり取り組むことによって、うつ状態から抜け出すことができたという話を聞いたことがあります。これは大人の話ですが、子供なら早寝・早起きなどの生活を整えることの影響は、もっと大きいでしょう。

昔から早寝・早起きする人は元気になるといわれていますが、実際に、早寝・早起きで8時間眠るのと、遅寝・遅起きで8時間眠るのでは、早寝・早起きの方が疲れがよく取れることがわかっています。子供たちには、ぜひ早寝・早起きで睡眠時間をしっかり確保させたいものです。朝は6時ごろに自分で起きて顔を洗ったり朝食を食べたりしている間に、体全体が目覚めてきて頭と体のリズムも整ってきます。

朝食をしっかり摂らせましょう

また、伸び盛りの子供たちには朝食は絶対に必要なものです。当然のことながら、朝食を食べてこない子供には元気がありません。脳で使われるエネルギーが不足しているので集中力や頑張りもききません。また、イライラして精神的にも不安定にもなりがちです。

朝食には、できれば日本の伝統的な米飯・みそ汁を摂らせてください。脳でエネルギーとして使われるブドウ糖は、ご飯の方がパンより優れているといわれています。ご飯の方が長い時間ブドウ糖を脳に送り続けることができるからです。ご飯だけでは不足するアミノ酸は、みそ汁や豆腐、納豆といったものを一緒に食べることで補えます。パン食の場合なら、食べさせる食材の種類を一品でも多くしていただきたいものです。栄養と子供の成績を調べた研究によると、子供の食べる食材の種類が多いほど、学業成績は高くなるといわれています。逆に、食生活が偏ったり貧しかったりすると、やる気や元気が出にくくなるというデータもあります。

テレビやゲームの時間が長くならないように、話し合いで時間を決めましょう

睡眠不足の最大の原因はテレビ〔男子はゲームも〕のために寝るのが遅くなることです。テレビやゲームは時間ドロボーです。そして、テレビ〔ゲーム〕にだらだらと何時間も費やしていると、他に何もできません。また、生活にけじめなくなり、だらしなくなります。テレビを長時間見ている子供は、忘れ物が多く、ケアレスミスも頻繁で、基礎学力さえもなかなか身につきません。逆に、学習意欲や学力が高い子は決まってテレビを見る時間が短いものです。

テレビやゲームの時間を短くするためには、家庭で見る時間を決めることが必要です。平日なら長くても1時間半以内にしたいものです。なお、この時間を決めるにあたっては、子供やご家庭の実態に合わせて、 子供とよく話し合って納得させた上で実施することが大切 です。また、少しでもよいテレビ番組を選んで見る習慣をつけたいものです。

 テレビを見ないことで生まれた時間は、家庭学習、読書、運動、趣味、お手伝いなどの有意義な事に使わせましょう。食事の時間にテレビを消せば、親子の会話のゴールデンタイムになります。食事時間だけで親子の会話は20〜30分間も確保できます。



保護者の皆様とともに連携したいこと

                            富山市立山室中部小学校

 子供たちの健やかな成長のため、以下のことについて保護者の皆様と連携していきたい
と願っています。


1.脳の活性化を促す 早寝・早起き・朝ご飯 を必ず守りましょう

2.少なくとも週に一回以上、夕食はテレビを消して全員そろって
   家族団欒を楽しみましょう

3.家庭学習の時間をつくりましょう
(例・ 学年×15分/日 )

4.テレビとゲームの時間を、よく話し合って決めましょう

   (できれば平日は1時間半以内に)

5.家庭でのルールを家族全員で一つ決めて実行しましょう
  
( 例・朝のあいさつは家族全員でしよう。
      ・ 使ったものは次に使いやすくかたづけよう。
      ・ お手伝いを決めて毎日実行しよう。
      ・ 日曜日は家族全員で30分読書しよう。 )

私 の 家 の 約 束

 

 

 

                このプリントは家の中に掲示していただければ幸いです。

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