すぎた きゅうしん
杉田久信の “現場”
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校長室の窓から

本校の「いじめ等の防止」に向けた取り組み

富山市立山室中部小学校 校長室通信        第18号  (平成18年12月4日)

 いじめのニュースが連日流れています。不安な思いの保護者の皆さんも少なくないかもしれません。そこで今回は、本校の「いじめ等の防止」に向けた取り組みについて、「いじめ問題」への基本的な考え方を踏まえて、その概要を紹介したいと思います。

 

 本校では、「いじめ等の防止」に向けて以下の取り組みを行っています。

1 各学級、学年、及び全校集会等で繰り返し「いじめは絶対許されない」「いじめられたら、先生や親に相談する」という指導の徹底に努めています。

  教職員全員で「いじめは絶対に許さない」「いじめられたら、先生や親に相談する」ことの指導の徹底を申し合わせてきました。一部に「いじめられる子にも問題がある」という考えがありますが、そのような考えに同調することなく、「いじめる子が悪い」「いじめを傍観することも許されない」との認識に立って毅然とした態度で指導に当たるよう心がけています。

2 いじめ等の早期発見、早期解決のために、すべての児童を対象に教育相談や学校生活アンケートなどを実施しています。 

  深刻ないじめも、最初は軽いふざけやからかいなどの遊び半分のことから始まります。ですから、遊び半分でも人にいやな思いをさせたり心を傷つけたりすることは、決して見過ごさないことが大切だと考えています。このような感性を磨く一助として、また、いじめ等の早期発見に役立てるために、本校ではいじめ発見のための22項目の「見直し」チェックリストを活用しています。

また、教育相談は学級担任がすべての児童を対象に、1学期と2学期に教育相談月間や教育相談重点日を決めて全校一斉に実施しました。

 さらに、いじめ等の早期発見のために、以下の学校生活アンケートも実施しています。

学校生活アンケート ※秘密は守りますから正直に答えてください。

 学校は楽しいですか。(○でかこみましょう) 

 学校のどんなところが楽しいですか。(8項目に○をつける)

 学校のどんなところが楽しくないですか。(8項目に○をつける) 

 友達について聞きます。@学校でいっしょに遊んだり、お話をしたりする友達はいますか。(はい、いいえ) ・「はい」と答えた人→その友達は何人ですか。また、どんなことをして遊んでいますか。 ・「いいえ」と答えた人→休み時間に何をしていますか。

5  あなたは最近、意地悪や悪口など「いやなこと」をされたことがありますか。(はい、いいえ)
  @「はい」と答えた人→それは、どんな「いやなこと」ですか。(いつ、だれに、どのように)
    その「いや なこと」は今も続いていますか。(はい、いいえ)
  A今、あなたのクラスで「いやなこと」をされている友達はいますか。(はい、いいえ)
    →それは、だれが、だれに、どんな「いやなこと」をされていますか。
      (いつ、だれが、だれに、どのように)

 思い出したことや話したいこと、相談したいことがあったら書きましょう。

 教育相談や学校生活アンケートの実施は、新たに子供の悩みを知ることにつながり、いじめ等の早期発見や予防に一定の効果がありました。しかし、学校で気づいていないことも少なくないかもしれません。今後、さらに感性のアンテナを磨いていきたいと思います。

3 問題行動やいじめ等の情報を共有し、全校体制で指導に当たっています。

問題行動やいじめが発生したら直ちに全教員に周知し、全員で相談・対応することが、学校では最も大切なことだと考えています。小さな問題行動も学校の中で大きく取り上げることで、より大きな問題行動を予防し、深刻ないじめの予防にもつながると確信しています。これまでも、この方針を実行してきて着実に問題解決を図ってきました。

また、問題行動を起こしたり、いじめにかかわったりした子供は個別に呼び出し、担任だけでなく校長、教頭、教務主任、生徒指導主事も積極的に指導を行っています。内容によっては保護者にも来校してもらい、よりよい解決法を一緒に相談しています。 

4 学校での言語環境を整え、温かい学級づくり、学校づくりに努めています。

  学校での言語環境を整えることは、いじめを予防する上で極めて大切です。子供たちは、相手とうまくいかないと「死ね」「消えろ」「うざい」などの言葉を平気で使っています。これを放置していると学級や学校の雰囲気が悪くなり子供たちの不満も充満してきて、いじめも起きやすくなります。そこで本校では、このようなきたない言葉、人の心を不愉快にし傷つける言葉を減らし、「ありがとう」「ごめんなさい」「いいよ。気にするな」「がんばってね」などの人を励まし心を温かくする言葉を増やすことに力をいれています。未だ十分な成果を上げたとはいえませんが、その努力を続けることは、温かい学級、学校づくりにもつながると思います。温かい学級、学校ではいじめは起きにくくなります。

また、美しい日本語を話すことが、心を育てる教育の基本だと考えます。それは、人権侵害をなくし人間尊重の精神を育むことにつながります。本校では子供たちに、「先生には尊敬語を、友達には丁寧語(特に授業中)を使うこと」を指導しています。今後は、これらの指導にも一層力を入れていきたいと思います。

以上、本校の「いじめ等の防止」の取り組みについて紹介しました。しかし、これだけでいじめ防止対策が万全だとは全く思っていません。保護者の皆様には、お子様のこと等で気がかりなことがございましたら学校や教員に相談してください。今後とも、皆様と手を携えて、子供たちのよりよい成長のために精一杯の努力をしていきたいと思っています。

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