すぎた きゅうしん
杉田久信の “現場”
からの教育提言
 ≪基礎学力で教育再生≫

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校長室の窓から

夏休みは親子でもの作りを!

富山市立山室中部小学校 校長室通信        第23号  (平成19年7月23日)

「あゆみ」 でコミュニケーションを深めましょう

7月24日に子供たちは学校から「あゆみ」(成績通知表)をもらってきます。

毎年強調していることですが、「あゆみ」に記されていることは、その子の全ての評価ではなく現時点での一部の評価です。例えば、学校以外の習い事やスポーツの頑張り、家庭での生活などについて十分に評価されることはありません。しかも、それで人生が決まるものでもありません。ただ、「あゆみ」には家庭では見せない意外な子供の長所や短所が記されていることがあります。それは、子供の理解を深めることに役立つものです。子供のよりよい成長を促すために「あゆみ」を 前向きに参考にしていただきたい と願っています。

よい生活習慣を身につけ勉強を頑張った子は、「あゆみ」の成績がよくなっていることでしょう。これは大いにほめてください。しかし、中には、努力したのに成績がよくなかった場合があるかもしれません。こんなときは、努力を十分認めてあげるとともに、「努力は必ず報われる」と励ましてください。  

また、勉強を怠けていて成績がよくなかったときは、子供の反省と次は頑張ろうとする決意を共有し励ましてください。どんな場合も、子供を頭ごなしに叱るのではなく、子供とのコミュニケーションを深めるよい機会にしていただきたいと思います。

最も大切なことは、子供の小さな成長・進歩・努力をも決して見落とさず、しっかり認め、心から喜ぶことに徹することです。そして、わが子は必ず伸びると信じて疑わないことです。

 

もの作り、料理作りで、親子のコミュニケーションを深めましょう

さて、いよいよ37日間の夏休みがはじまります。 (2学期始業式は8月31日 )

 夏休みは親子のコミュニケーションを深めるのにとてもいい機会です。ご家庭の中が、一層、素直な気持ちや優しい気持ちを伝え合う場となることを願っています。普段は子供と接する時間の少ない方も、遊びや勉強を通して、親自身も楽しみながら子供と触れ合ってほしいものです。余裕があれば、虫採りなどのアウトドア体験、美術館や博物館巡りといった本物を体験させることはとても意義のあることです。しかし、親子関係を深めるのに効果的なのは、一緒にものを作ることです。創作活動は心のつながりをもたらします。自由研究の工作や家族新聞などを作るのもいいですが、特にお勧めは、料理を作ることです。

なぜ料理なのか。それは、

•  料理作りは大脳の前頭前野を著しく活性化させる からです。

脳科学者の川島隆太教授によれば、料理作りは、大脳を最も活性化させるといわれている読み・書き・計算の反復学習に勝るとも劣らない脳活性化効果があるといいます。事実、年を重ねても料理を作っている人はボケることはなく極めて元気です。女性が男性より長生きするのは、料理をしている人が多いからだとの説があるくらいです。

•  料理作りは生きる力を高める からです。

料理作りほど手軽で創造力・段取り力を鍛えるものはありません。しかも、

命を支えることに直結しています。料理作りは、正に生きる力そのものです。齋藤孝教授によれば、ビジネスと料理には共通性があるというのです。それは、ある素材を使って最終ビジョン(製品)に仕上げることですが、その過程でビジネスも料理も素材を組み合わせ加工するのに創造力・段取り力が必要となることです。料理作りがビジネス力にもつながっているとは驚きです。それなら、なおさら将来のためにも男の子にも料理作りに挑戦させたいものです。また、1年生であっても、手伝える範囲を徐々に広げていけば、そのうち、お母さんが忙しい時に食事を作ってくれるようになるでしょう。

 近年、食育の重要性が叫ばれていますが、料理作りこそ食育の核心です。夏休みに、ぜひ、親子で何回か料理作りに取り組み、親子のコミュニケーションを深められてはいかがでしょう。

 

   「計画を立て実行する力」を伸ばしましょう

さて、 夏休みは、子供が自分で目標と計画を立て生活していく力をつけるためにあります 。人生を幸せに生きていくためには、自分で目標と計画を立てて生活していく力は不可欠です。夏休みはこの力を身に付ける絶好の機会です。しっかり目標と計画を立てさせましょう 。

ところで、目標には、現状を踏まえて 「やらなければならない目標」 「進んでやりたい目標」 の2つがあります。「やらなければならない目標」とは、決められている宿題や弱点分野の補強などです。「進んでやりたい目標」とは、本人の好きなことや得意なことなどです。目標設定に当たっては、「やらなければならない目標」だけでなく、ぜひ、「進んでやりたい目標」も設定してほしいと思います。しかし、 「進んでやりたい目標」といっても、やりたいことが見つからないという人は少なくありません。本当にやりたいことが明確になっている人は、この目標を設定することは簡単です。しかも、その人は成功します。本当にやりたいことは長続きするし、少々の困難も乗り越えられるからです。ただ、子供は大人よりも「わくわく」したり、直感的に「やりたい」と思ったりすることが多いものです。この「わくわく」「やりたい」を尊重し伸ばしていただきたいと思います。

夏休みの目標と計画は学校の方でも指導しましたが、ご家庭におかれても上記の2つの目標の観点から今一度点検し、見直していただければ幸いです。

夏休みにしかできない体験や自由研究等に思い切り取り組んで、有意義な夏休みを過ごしてくれることを期待しています。

 

 

★ 夏休みだからこそ、 早寝、早起き、朝ご飯。テレビとゲームは時間を決めて !

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