すぎた きゅうしん
杉田久信の “現場”
からの教育提言
 ≪基礎学力で教育再生≫

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校長室の窓から

早寝・早起き・朝ごはん」で 脳を活性化し、子供を元気に !

富山市立山室中部小学校 校長室通信        第31号  (平成20年9月1日)

例年、夏休み明けには、一層元気になって帰ってくる多くの子供たちがいる反面、学校の生活リズムについて行けない子供も一部に出てきます。夏休みに遅寝、遅起き、テレビ・ゲームづけだった子供には、早く生活習慣を立て直してほしいと願っています。また、この時期に低学年を中心に登校を渋る子供も出てきますが、このときは断固とした初期対応が大切です。「にっこり笑って優しい声をかけながらも、一歩も引かない」ことがコツです。これは、しつけ全般のコツでもあります。

毎年の様子を見ていると、生活習慣を立て直すには今週だけでなく、来週も気を緩めずに取り組むことが必要です。2週間続けば学校の生活リズムが当たり前になり、元気・エネルギーが出てくるようです。

 

   早寝・早起き、朝ご飯の子供は成績がよい

 

昨年と今年の全国学力調査では、成績上位の子供ほど、早寝、早起きしていることが明らかになっています。これは同時に行われた生活実態等の調査で裏付けられたものです。本校でも同じ傾向です。全国レベルでも、早寝、早起きしている子供の割合が高い秋田県、福井県、富山県などが成績上位に位置しています。識者は、「生活習慣が整っていることが脳の働きの質を高め、成績に表れる」と評しています。

 さらに、「朝食を食べている」「学校のきまりを守っている」「家の人に学校の出来事について話す」と回答した子供は、「していない」と回答した子供に比べて正答率が26点〜9点も高く、規則正しい生活を送り、規範意識をもっている子供に学力が付いている傾向がよりはっきりと浮かび上がっています。

 

睡眠時間を8〜9時間確保し、朝6時ごろに自分で起きる

 

これまで子供たちを見てきて、遅寝・遅起き、睡眠不足の子供には明らかに集中力や持続力がありません。遅寝・遅起き、睡眠不足が続けば脳のパワーも次第に低下していきます。それはIQの低下と学力不振につながるようです。

また、 睡眠時間が不足すると、ホルモンの分泌や神経リズムが狂い、なんとなくだるい、怒りっぽく感情的になりやすい等の症状が出てきます。そして、気力や生命力すら弱くなってしまいます。生命力が弱体化すると、心が傷つきやすくなり小さなプレッシャーにも押しつぶされがちになります。そして、何に対してもやる気がなくなってしまいます。

こんな状態では学力の向上など期待できるはずがありません。学力づくり以前に、早寝・早起きの生活習慣を整えることこそ必要です。子供の心身の健康を考えると、低学年は夜9時までに、高学年でも遅くとも10時には就寝し朝6時ごろに自分で起きることを習慣にしたいものです。

朝ご飯の中身が大切

 

また、伸び盛りの子供たちには朝食は絶対に必要なものです。当然のことながら、朝食を食べてこない子供には元気がありません。脳で使われるエネルギーが不足しているので集中力や頑張りもききません。また、イライラして精神的にも不安定にもなりがちです。

朝食には、できれば日本の伝統的な米飯・みそ汁をとらせてください。脳でエネルギーとして使われるブドウ糖は、ご飯の方がパンより優れているといわれています。ご飯の方が長い時間ブドウ糖を脳に送り続けることができるからです。ご飯だけでは不足するアミノ酸は、みそ汁や豆腐、納豆といったものを一緒に食べることで補えます。

パン食の場合なら、食べさせる食材の種類を一品でも多くしていただきたいものです。栄養と子供の成績を調べた研究によると、子供の食べる食材の種類が多いほど、学業成績は高くなるといわれています。逆に、食生活が偏ったり貧しかったりすると、やる気や元気が出にくくなるというデータもあります。

 

テレビやゲームは、話し合いで時間を決める

 

睡眠不足の最大の原因はテレビやゲームのために寝るのが遅くなることです。テレビやゲームにだらだらと何時間も費やしていると、他に何もできません。また、生活にけじめがなくなり、だらしなくなります。テレビを長時間見ている子供は、忘れ物が多く、ケアレスミスも頻繁で、基礎学力さえもなかなか身につきません。

全国学力調査では、テレビなどを見る時間が短いほうが成績がよい傾向も明らかになっています。

・4時間以上テレビなどを見る子供の平均正答率 → 54点

・1時間未満テレビなどを見る子供の平均正答率 → 71点

テレビやゲームの時間を短くするためには、家庭で見る時間を決めることが必要です。平日なら長くても1時間以内、ゲームは15分以内にしたいものです。なお、この時間を決めるにあたっては、子供やご家庭の実態に合わせて、 子供とよく話し合って納得させた上で実施することが大切 です。また、少しでもよいテレビ番組を選んで見る習慣をつけたいものです。

 テレビを見ないことで生まれた時間は、家庭学習、読書、運動、趣味、お手伝いなどの有意義な事に使わせましょう。食事の時間にテレビを消せば、親子の会話のゴールデンタイムになります。食事時間だけで親子の会話は20〜30分間も確保できます。

 

鉛筆の正しい持ち方の重要性

 「鉛筆の持ち方」が悪いと、

・ くせのある字になりやすく、美しい字が書きづらい。

•  指が痛くなったり疲れやすくなったりして、長く文字を書き続けられない。

•  姿勢が崩れやすくなり、物事に粘り強く取り組めない。

これらのことは長い目で見ると、学業成績にも影響してきます。本校児童の「鉛筆

の持ち方」は極めて悪く、学校での指導でもあまり効果が上がっていません。

 そこで、学校では2学期から鉛筆の正しい持ち方をサポートする「ユビックス」を一定数準備して指導いたします。「ユビックス」は短期間で鉛筆が正しく持てるようになるとの評判の器具です。学校では使用の機会が限られるので、個人としても購入して筆箱に常備していただきたくお勧めいたします。「ユビックス」は1個 210 円です。後日、注文をとらせていただきます。「ユビックス」は9月9日の学校参観で展示いたします。

 

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